昨年から大きなタイムアップを果たすものの、ライバルも躍進
ハンター350での鉄馬参戦、2年目となる2025年。「鉄馬 with ベータチタニウム 合戦の日」の予選が5月3日(土)にHSR九州のサーキットで行われた。
中山は自身のレコードタイムを記録するものの、結果は悔しい2位。道岡選手は3位表彰台へ
「鉄馬 with ベータチタニウム 合戦の日」の決勝レースが5月3日(日)に開催。スタートで飛び出したのはモリワキの金子選手だった。中山はスタートで道岡選手に先行を許すが2周目には2番手に浮上。そこから金子選手を追うものの、金子選手は3周目にレコードタイムとなる1分20秒880をマーク。中山も3周目に1分22秒310のベストを更新し、その後もコンスタントに22秒台を出しながら追うが女王には届かず、2位でチェッカーとなった。中山はレース終了後「悔しい」を連発し、カスタムバイクを仕上げていく難しさや楽しさを痛感。それでも表彰台では満面の笑みを披露し、炭酸水ファイトを楽しんだ。
Hunter 350
350ccのJプラットホームシリーズの中で最もスポーティなハンター350は、前後に17インチホイールを採用するため、レース参戦費用を比較的抑えられるマシン。中山のレーサーは、彼女に合わせてモトジャンキーがカフェレーサー化。
Cockpit
セパレートハンドルで戦闘的なポジションを実現。メーターはスタック製、アクティブが取り扱うQスターズでタイム計測しつつ、中山の走りを分析。フロントフォークはノーマルだが、スクーデリアオクムラでカートリッジを組み込む。
Wheel & Brake
前後ホイールはアクティブ製のゲイルスピードで大幅に軽量化。ブレーキディスクはサンスター製、キャリパーはブレンボ製レーシング、キャリパーサポートはモトジャンキー製。タイヤは、ピレリ製のディアブロスーパーコルサSC1を履く。
Carburetor
2025年いちばんのモディファイは、吸気系をインジェクションからキャブレターに変更したこと。キャブレターはケーヒン製FCRφ39mm。「レスポンスが向上し、加速が鋭くなった」と中山。
Muffler&Suspension
マフラーはクオーター製のフルチタンで、空冷単気筒エンジンのパワー&トルク特性を追求。手曲げエキパイは、徐々にパイプ径を広げ、独自のチャンバー機構も設ける。リヤサスはハイパープロ製。中山に合わせたセットアップを施す。
Riding Step
軽量化にも貢献するライディングステップは、モトジャンキー製。バンク角を確保すると同時に、中山の体格や乗り方に合わせてポジションを導き出している。スロットル全開のままシフトアップすることのできるオートシフターも搭載。
Body Parts
機能だけでなく、スタイリングにもこだわるため、サイドカバーやシートは、様々なロイヤルエンフィールド用のカスタムパーツを手掛けるKスピード製。シートベースは美しいシルエットを追求し、モトジャンキーの中尾さんがワンオフ。
Axle Shaft
前後アクスルシャフトは、鉄馬の冠スポンサーであるベータチタニウム製のチタン。バネ下重量が軽減し、剛性も上がるため、サスペンションの作動性がアップ。直進時、減速時、旋回時、すべてにおいて路面追従性とハンドリングの応答性が向上する。
Battery
バッテリーはSHORAI製のリチウムイオン。最もコストパフォーマンスの高い軽量化パーツで、レーサー制作に必須のアイテム。カーボンコンポジットケースの採用により、頑丈で熱に強くコンパクトなため、搭載場所を選ばないのも美点。
Tire Warmer
MotoGPやWSBKで多くのチームが使用するカピット製のタイヤウォーマーを使用。40〜100度の範囲で温度のコントロールができ、天候やタイヤの種類に応じて、最適の温度に設定することが可能。豊富なカラーバリエーションも魅力だ。